プリンターのインクを買おうと思って、家電量販店やネットでインクを探した時に、プリンターメーカー製のものではなく、見慣れないブランドのインクを見たことがあるかもしれません。まして、プリンターメーカー製よりもとても安いけど、買っても大丈夫なの?と感じることがあるかと思います。
その正体は、互換インクといわれるインクかもしれません。この記事では、互換インクとはいったいどんなものなのか?また、純正品との違いなどを解説していきます。
互換インクとは何?
互換インクとは、プリンターメーカーではないメーカーが製造したインクのことです。プリンターメーカーが販売するインクのことは、純正インク(純正品)などといわれます。
互換インクは、キヤノンやエプソン、ブラザーなど各社のプリンターに互換性があり、見た目は純正インクとそっくりですが、別の製造元で作ったカートリッジやボトルに、インクが充填されています。
一般的に、純正インクよりも互換インクの方が安い価格で販売されています。
互換インクと純正インクの違いは何?
・価格の違い
一般的に、純正インクよりも互換インクの方が安い価格で販売されています。その理由は、プリンターメーカーはプリンター開発にかかる開発費を、インクの販売で回収しているため高くなると言われていますが、互換インクはそのようなことがないために安価に製造、販売ができます。
・印刷品質の違い
やはり純正インクがもっとも印刷品質が高いです。印刷品質は、印刷時の色味、発色だけでなく、どれだけ長く印刷物を綺麗に保てるかなども含まれます。100年長持ちなどと謳っているメーカーとあります。
互換インクは、一昔前は、安かろう悪かろう、と揶揄されてたこともありましたが、近年、製造技術が進歩し大きく品質が改善されてます。印刷時の色味や発色などは純正品と比べてもわからないほどです。
ただ、なかには未だに品質の悪いものも出回っているので、どこでどのような製品を買うかは見定めなければいけません。
互換インクのメリット
それでは、互換インクのメリットとデメリットをみていきましょう。主なメリットは、価格の安さと純正ほどではないものの品質が安定している点です。
互換インクは価格が安い!
互換インクの最大のメリットは、価格が安いことです。純正インクのように製造開発費をインクの価格に乗せる必要がないため、ユーザーは安価に購入できます。余談ですが、1mlあたりの価格を計算すると、高級ブランドの香水や高級なウイスキーよりも純正インクの方が高いという記事も海外で話題になりました。
互換インクは品質も安定している
昔は安かろう悪かろともいわれた互換インクですが、現在は製造技術も大幅に進歩しました。印刷時の発色や色味だけでなく、耐光性なども改善しました。ちょっとした写真の印刷や年賀状、仕事で使う資料など、ふだんづかいに最適です。
互換インクのデメリット
互換インクのおもなデメリットは、品質とサポートの2つです。
品質は純正インクの方が上
メリットとしてあげた品質ですが、最高品質を求めるのであれば互換インクはおすすめしません。何十年も綺麗な状態で飾っておきたい、という場合は互換インクではなく純正インクをおすすめします。
プリンターの製品保証が効かなくなる
製造元や販売元のサポートがあるかはよく確認しなければなりません。プリンターメーカーは多くの場合、自社製造ではないインクを使用すると、プリンターの製品保証が失効とすることが多いため確認が必要です。
そのため、互換インク販売業者によっては、代わりとなる保証を自社で設けていることもあります。
ちなみに、インクのチップスでも、お客様が当社製品をご使用し、万が一プリンターの故障に繋がってしまった場合には、ご購入後1年以内のプリンターは保証させていただいています。
販売業者によってはサポートをほぼしないこともあります。もし製品が正常に機能しなかったり、プリンターが故障してもサポートが受けられない場合があります。Amazonなどで購入する場合には、販売元が海外業者である場合もあるのでやりとりに苦労するケースもあります。
純正インク・互換インクの印刷コスト比較
純正インクよりも互換インクの方が安い価格で販売されていますが、実際どのくらい価格が違うのでしょうか。例としてBCI-381/380シリーズの純正インクとチップスの互換インクで印刷コストを比較してみました。
BCI-381/380(6色大容量) | 販売価格 | 1枚あたりの印刷コスト |
純正インク | 12,410円(税込) | 約11.8円(税込) |
互換インク | 2,980円(税込) | 約3円(税込) |
チップスの互換インクは純正インクの1/5の価格で購入できるため、3回目の購入でで28,290円もインクコストに差が出てきてしまいます。長期間綺麗な状態で飾っておきたい、という場合は互換インクではなく純正インクをおすすめしますが、少しでも安く純正インクに近い品質でたくさん印刷をしたい方はチップスの互換インクを検討してみてください。
※2024年10月末時点。純正サイトのインクコストより算出。
当店おすすめの互換インク3選!
インクのチップスでは、商品のレビュー全体で5点満点中4.71点と多くのお客様からご好評いただいています。その中でも特におすすめなインクを3つご紹介いたします。
オリジナル商品のワンタッチつめ替えインク!
ワンタッチつめ替えインクとは使いきったインクカートリッジに専用キットを使って穴を開け、インクを充填する製品です。1回分のコストが最大80%カットできお得です。1セットで純正品の約2.2倍なのも経済的。インクカートリッジは捨てずに再利用できるので地球に優しいのもポイントです。一度キット付きを購入いただければ、専用の補充用インクを追加購入する形になるのでさらにコストカットに繋がります。
※製品により印刷コストや容量に違いがあります。
対応型番 | |
キヤノン用 | BC-366/365 / BC-361/360 / BC-346/345 / BC-341/340 / BC-311/310 |
エプソン用 | MUG(マグカップ) |
キャノン用 BCI-331/330 互換インクカートリッジ
チップスで販売しているキャノン用 BCI-331/330シリーズの互換インクは大容量タイプです。標準サイズの約1.5倍になります。6色セットなので写真印刷にもおすすめです。また、純正品同様にBCI-330は顔料インクのため文書印刷にも向いています。印刷品質がどのくらい違うのか、インクのチップススタッフで純正インクとチップス互換インクでそれぞれ写真印刷を行い、比較してみました。
結果、純正品と比較しても違いがわからないほどの印刷品質です。純正品よりも1/4程の価格で購入できるため、純正インクに近い品質でたくさん印刷をしたい方におすすめです!
対応プリンター | PIXUS TS8530 / PIXUS TS8630 / PIXUS TS8730 |
エプソン用 OHA オハジキ 互換インクボトル
チップスで2024年1月に新発売したエプソン用 OHA(オハジキ)の互換インクボトルです。純正品同様、ブラック・カラーともに染料インク使用し、純正品よりも5ml多くなっています。また、インクの注ぎ口は純正品と同じように、そのままプリンターに差し込んで使用することが可能です。チップスでは4色セットが2,480円、純正インクが5,040円と約半額で購入することができます!
対応プリンター | EP-M476T |
今回ご紹介した商品はほんの一部ですが、他の互換インクももちろん安心してお使いいただける商品です。チップスのインクは、安いだけではなく品質や顧客満足に関する規格である「ISO 9001」、環境に関する規格である「ISO 14000」の両方を取得している工場にのみ委託生産の発注を行っています。インクのチップスでは品質を第一に考え、安心して商品をお使いいただけるよう、全てのスタッフが常に品質の維持・向上に取り組んでいます。
互換インクの選び方
互換インクを選ぶときは、メリット、デメリットを紹介しましたが、それらを意識しながら選びましょう。
・価格は適正か?
安ければ安いほうが嬉しいですが、安すぎる場合、品質が悪かったり、サポートが受けられない場合があるので価格だけで買うのはおすすめしません。
・品質は問題ないか?
品質は使ってみなければわからないですが、過去使った人のレビューや口コミがある場合は参考にしてみましょう。ただ、近年サクラレビュー(偽のレビュー)なども問題になっているため、評価の星の数だけでなくそれぞれのレビューをよく見てみることをおすすめします。
また、製造元によっては、国際品質基準の認証を取得している場合があります。例えば、ISO9001やISO14001などがそれらにあたります。販売ページにこのような記載が全くない場合は気を付けたほうがよいかもしれません。
・サポートは受けられるか?
互換インクの使用は大抵なにも起こりませんが、互換品であるゆえにトラブルはゼロではありません。万が一の時のために、トラブル時にはどのようなサポートが受けられるかは確認するべきです。電話・メールで連絡可能か、不良品の返金・返品に対応しているか、万が一プリンターが故障した場合のサポート内容などが確認したいポイントです。
・販売元が信頼できそうか?
サポート体制と合わせて、どのような会社が販売しているかも確認しておくとよいです。販売者情報や会社概要などは1度見ておくとよいかもしれません。とくに、Amazonや楽天市場などのいわゆるECモールでは、国内外からさまざまな業者が販売しているのでどんな人たちが販売しているかは知っておくと安心して購入できるかの判断になるかと思います。
インクのトラブルが起こった時の対処法
互換インクを使用していて起きるプリンタートラブルで多いのが「インクを認識しない」「インクの目詰まり」の2つ。ですが、互換インクが認識しなかった場合や目詰まりが起こった場合でも自分で解決できるケースが多いので、解決方法について紹介します。目詰まりトラブルは純正品を使用していても起こりうることなので、ぜひ参考にしてみてください。
互換インクが認識しない場合
①インクカートリッジをセットしなおす
接触がずれてしまっている場合がありますので、カートリッジを再度セットすることで解消される場合があります。
②インクカートリッジの空気孔を確認する
空気孔がふさがっていると、正常にインクが供給されず、印刷ができない場合があります。黄色のPULLシール(空気孔シール)が正しくはがされているか確認してください。また、PULLシール(空気孔シール)の剥がし方によっては、表面にシールの糊(のり)または接着剤が残っていて、空気孔をふさいでいる場合があります。この場合はテッシュや柔らかい布なので空気孔部分を拭いてみて下さい。
③ICチップ(接点部分)を磨く
カートリッジに搭載されているICチップ(接点部分)に、製造時の油分や汚れなどが付着し、接触不良を起こしている場合があります。この場合はICチップ(接点部分)の金属の部分を、ティッシュややわらかい布で、ゴシゴシと磨いてください。
④プリンター本体の電源の入れなおしをする
インクを全て外してプリンターの電源を切った後、コンセントを抜いて通電されていない状態にします。5分~10分ほど置いた後、もう一度電源を入れてインクをセットしてみてください。なぜ電源を切るかというとプリンターの認識機能がリセットされて、ICチップが1つずつプリンターに読み込まれていくため、インクが認識される可能性が高くなります。
インクが目詰まりを起こした場合
①ヘッドクリーニングを行う
互換インクだけではなく、純正インクを使用していても起こりえるインクの目詰まり。
印刷結果がおかしいと感じたら、すぐにヘッドクリーニングを実行するのではなく、まずはノズルチェックパターンを印刷します。プリンターの状況を確認をし、ヘッドクリーニングをする必要があるかないかを判断しましょう。
ノズルチェックパターンの印刷結果がよくない場合、ヘッドクリーニングを実行しましょう。
ただし、インクを大量消費するため注意が必要です。また、何度も繰り返すと、インクを大量に使うだけでなく、プリントヘッドを傷める可能性もあります。
②洗浄カートリッジを使用する
プリンターの目詰まりの解消に効果のある洗浄液が充填されたカートリッジが、 「洗浄カートリッジ」という名で販売されています。家電量販店には置いてませんが、ネット通販で簡単に手に入れることができます。当店でもキヤノン、エプソン、ブラザーの洗浄カートリッジの販売してますので、よろしければご覧ください。
※洗浄カートリッジは、目詰まりの解消を100%保証する製品ではありませんのでご了承ください。プリンターの使用状況などにより効果、改善具合は異なります。
これらの方法でも目詰まりが解消しない場合
新しいインクに替えてみてください。もし解消したらカートリッジに何らかの原因がありますので、購入した店舗に問い合わせてみてください。インクのチップスでは商品保証1年に加え、購入後1年以内のプリンターであればプリンター本体にも1年保証が付いています。
互換インクとは何なのか? まとめ
この記事では、互換インクとは何なのか?、純正インクとの違い、また互換インクの選び方について説明しました。互換インクは、手軽に購入でき純正インクよりも安く、節約につながるよい製品ですが、サポート面、品質面は確認した上でご購入されることをおすすめいたします。
インクのチップス本店 編集部
株式会社キュリエが運営する「インクのチップス本店」のライティング部隊。
インクやトナー、プリンターについてのお役立ち情報を当社熟練の日本人技術者による監修のもと、配信しています。
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