主にCanonのプリンターを使用していると稀に表示される、「プリンターと通信できません。双方向通信をサポートする設定にしてください」というエラーメッセージ。気になりつつも印刷はできるので「何となく使えているから良いか」と考える人も多いのではないでしょうか。しかし、この「双方向通信」ができていないまま印刷していると、プリンターのインクや紙の残量が分からなくてとっても不便ですよね。
それでは、エラーメッセージが表示されてしまう原因を切り分けた上で、無事にプリンターとパソコンとの双方向通信ができるよう解決していきましょう!
パソコンの設定を確認しよう
こちらのエラーメッセージの原因のほとんどが、パソコン側の「双方向サポート」の設定です。以下、どのような手順を踏めばよいのか見ていきましょう。
1.「ウィンドウズキー+i」を同時に押して「Windowsの設定」画面を開く。
2.プリンターやマウス、Bluetoothの設定が行える「デバイス」のアイコンをクリック。
3.画面左側に並んだ項目の中から「プリンターとスキャナー」をクリック。
4.接続しているプリンターの機種名が出てくるので、それを選択して「管理」をクリック。
5.デバイスの管理画面が開くので、その中から「プリンターのプロパティ」をクリック。
6.プロパティ画面が開くので、上部に並んだタグの中から「ポート」を選択。
7.「双方向サポートを有効にする」にチェックを入れれば完了です。
「双方向サポートを有効にする」にチェックを付けられない場合
先に挙げた手順7において「双方向サポートを有効にする」のチェックボックスが灰色になっていて、そもそもチェックを付けられない場合があります。その場合は再起動が必要になるので、その手順を見ていきましょう。
- 1.プリンターとパソコンを繋いでいるUSBケーブルを一度取り外し、再び接続。
- プリンターの電源を切ってから電源ケーブルをコンセントから抜く。
- コンセントに電源ケーブルを差し込んで、プリンターの電源を入れる。
- パソコンを再起動。手順としては以上です。これで状況が改善する場合があるので、一度試してください。
それでも表示される場合はファイアウォールのせいかも
先に紹介した方法を試しても、まだエラーメッセージが表示される場合は、ご自身のPCのファイアウォールが原因かも知れません。
解決策としては、2通りのアプローチが考えられます。順番に見ていきましょう。
ファイアウォールを有効にしたままプリンターの設定を行う方法
ファイアウォールの受信規則を変更してプリンターを認識させる方法です。ファイアウォールの機能は生きたままなので安全性が高く、各種メーカーが推奨しています。
1.左下のウィンドウボタンをクリックして、その中から「Windows システムツール」を選択。
2.次に「コントロールパネル」を選択。
3.各種メニューの中から「システムとセキュリティ」をクリック。
4.「Windows Defender ファイアウォール」を選ぶ。
5.画面の左側に並んだメニューのなかから「詳細設定」をクリック。
6.画面左側の「受信の規則」を選択。
7.画面右側の「新しい規則」を選ぶ。
8.新規の受信の規則ウイザードが表示されるので「ポート」にチェックを入れて「次へ」をクリック。
9.「UDP」を選び「特定のローカルポート」を選択した後、ポート番号を入力して「次へ」をクリック。
10.「接続を許可する」を選び「次へ」をクリック。
11.自身が利用しているネットワーク環境にあわせてプロファイルを選択し「次へ」をクリック。
12.「名前」の欄に任意の名前を入力して「完了」をクリック。以上で設定は終了となります。
ファイアウォール自体を解除する方法
ファイアウォールを解除してしまう方法です。ウイルスなどに対する安全性の観点から、メーカー非推奨の方法となります。
1.コントロールパネルから「システムとセキュリティ」を選び「Windows Defender ファイアウォール」をクリック。
2.画面左側に並んだメニューから「Windows Defender ファイアウォールの有効化または無効化」を選ぶ。
3.使用しているネットワークの場所に対して「Windows Defender ファイアウォールを無効にする(推奨されません)」を選択し「OK」をクリック。
これでファイアウォールを無効にすることができます。それでも治らない場合は、他のウィルスソフトが弾いてしまっている可能性が考えられます。
そうなってしまうと、ウィルスソフトの設定を変更しなくてはならないことを覚えておきましょう。
パソコンの設定を今一度確認しよう!
WindowsOSは日々新しくOSがアップデートされていきます。
そのため、プリンターメーカーは自社製の機種を対応させるために、最新プログラムをインストールしてもらうなどの対応に追われていることでしょう。
プリンターが思うように反応しない時は「故障かな?」と思いがちですが、パソコン側の設定を正しくすれば大丈夫な場合が大半です。
今回はファイアウォールを解除するところまで踏み込んで紹介しましたが、ウイルスに対して脆弱になってしまう可能性があることは注意が必要です。
このようなエラーメッセージが出た際に大切なことは原因を切り分けて、一つ一つ段階を踏んでチェックしていき、問題を突き止めることにあります。正しく対策して、快適な印刷ライフを送りましょう!