あまり印刷をしていないはずなのに、いつの間にかプリンターのインクが減っていることはありませんか?
プリンターのインクの減りが早いという問題は、多くのプリンターユーザーが直面する問題の一つです。この問題は、プリンターの機種や使用状況によって異なりますが、共通したいくつかの原因があります。この記事では、プリンターのインクが減りが早い理由とその解決方法を解説します。
インクが消費されているタイミング
まずは、プリンターにセットされたインクが、いつ、どのような用途で消費されているのかを知りましょう。
印刷をする時
当然ですが、プリンターは印刷をするたびにインクを消費します。プリンターのノズルから紙に向かってインクが噴射されます。これによりインクの量は印刷量に合わせて減っていきます。ヘッドクリーニングをする時
プリンターを使用していると、印刷にかすれやスジが出ることがあります。これは目詰まりといい、ノズルにインクが乾燥した状態で固まったり、気泡や異物が混じったときに発生します。この目詰まりを解決するために、プリンターに搭載されたヘッドクリーニング機能を使います。ヘッドクリーニングは、インクをプリントヘッドに送ることで、固着したインクを溶かしたり、押し出したりします。また、解決しない場合には何度か繰り返して行うことが多いため、相応のインクの量を使用します。
この記事を参照:プリンターのヘッドクリーニングとは?効果・やり方を解説。
セルフクリーニングをする時
メーカーや機種によっては、目詰まりが起きないようにプリンターが自動でヘッドクリーニング(セルフクリーニング)を行うこともあります。プリンターの電源を入れ印刷を開始する前や長期間プリンターを使用しなかった時などに自動でヘッドクリーニングを行ってノズルの乾燥を防ぎますが、この時にもインクは消費されます。セットアップインクは元々少ない
新しく買ったプリンターを初めて使う時に、インクがすぐなくなると感じるかもしれません。これは、プリンターを購入した時に本体に付属されるインクが原因です。このインクはセットアップインクといい、初期設定のために使うためのインクで、中身は同じインクですが、量は通常よりも少ないです。初期設定後、いざ印刷しようと思ったときにはインクがだいぶ減っているように感じるのはこのためです。
インクの減りを抑える方法
インクは印刷する時だけでなく、プリンターがよい印刷品質を維持するためや、目詰まりを解決するためにも使われていることがわかりました。とはいっても、お金を払って買ったインクは無駄なく印刷に使いたいものです。ここからはインクの減りを抑える方法を3つご紹介します。
印刷時の設定を変更する
印刷時にプリンターやパソコンで、印刷設定を変更することでインクの消費を抑えることができる場合があります。具体的には、以下の方法が一例です。
節約モードの設定にする
- 印刷品質をきれい→標準→はやいにする
- カラー印刷→モノクロ印刷にする
- 色の明度を上げる(薄くする)
節約モードは、メーカーや機種によって設定がある場合とない場合がありますので、プリンターのマニュアルをご確認ください。
これらの方法では、インクを節約する代わりに印刷品質を下げるため、印刷物に必要なクオリティを確認の上、実行しましょう。
洗浄カートリッジを使う
ヘッドクリーニングに使用するための商品が、洗浄カートリッジ(洗浄液)という名で販売されています。
カートリッジの見た目は、インクと同じですが、中には目詰まり解消に効果を発する界面活性剤とインク溶剤が入っています。プリンターの目詰まりが発生した時には、インクを使わずに洗浄カートリッジでヘッドクリーニングをすることでインクの減りを抑えながら目詰まりを解消することができます。
参考記事・プリンターのインクの目詰まりの解消方法を徹解説
また、インクのチップス本店でも洗浄カートリッジは取り扱っていますのでよろしければご覧ください。
互換インクを使う
ヘッドクリーニングにはインクが使われると解説しましたが、インクそのものを安いものに変える、という選択です。プリンターメーカーが製造・販売するインク(純正インク)よりも安価に手に入れることができるので、インクの減りを抑えることにはなりませんが、コスト削減には大いに繋がります。
参考記事・互換インクとは何?純正品との違いをわかりやすく解説
セルフクリーニングはオフにしないで
記事の中で、セルフクリーニングが自動で行われると説明しました。プリンターによってはこのセルフクリーニングをオフにすることができます。しかしながら、この方法はプリンターの目詰まりを助長しかねないため、おすすめはできません。
まとめ
プリンターのインクの減りが早く感じることがあるのは、印刷以外でもプリンターの印刷品質を維持するためにヘッドクリーニングなどでインクが使われているということが大きいためでした。印刷設定を用途に合わせて調整したり、ヘッドクリーニングは洗浄カートリッジや互換インクなどをうまく使ったりしながら、インクを無駄なく印刷に使っていきましょう。
参考記事・プリンターのインクの目詰まりの解消方法を徹底解説