「黒しか印刷していないのに、なぜカラーインクも減っていくの?」と思ったことはありませんか?
モノクロ印刷を主に行う場合、黒しか使わないはずと思っている方も多いと思いますが、実はカラーインクも消費されているんです。
特に在宅ワークやビジネス用途でプリンターを日常的に使う人にとって、インク代の負担は無視できないものですよね。
本記事では、「黒しか使っていないはずなのにカラーインクが減る」理由を3つに分けて解説しつつ、コストを抑えるための具体的な対策もご紹介します。
黒しか印刷していないのに、カラーインクが減る理由その① ヘッドクリーニングでカラーインクも消費される

インクジェットプリンターには、ノズルの目詰まりを防ぐための「ヘッドクリーニング機能」が搭載されています。この動作は定期的に自動で行われるため、ユーザーが意識していなくてもインクが消費されることになります。
このとき消費されるのは黒インクだけではありません。プリンターの構造上、カラーインク(シアン・マゼンタ・イエロー)も同時に使用されるのが一般的です。特に長期間使わなかったあとや電源を入れたタイミングでクリーニングが実行されることが多く、印刷していなくてもインクが減っていく原因になります。
また、ヘッドクリーニングは「目詰まりの兆候があるとき」だけでなく、「印刷前の準備動作」としても行われるため、頻繁に印刷している人でもインクが思った以上に減っていることがあります。
黒しか印刷していないのに、カラーインクが減る理由その② 黒色でもカラーインクが使われることがある

プリンターによっては、黒に見える部分でもカラーインクを混ぜて黒色を再現することがあります。これは「リッチブラック」と呼ばれる技術で、特に写真印刷や高画質モードのときに多く使われます。
このリッチブラックでは、シアン・マゼンタ・イエローを混ぜて深みのある黒を表現するため、黒インク単体よりも色味が鮮やかでなめらかな仕上がりになります。とはいえ、文字や事務書類の印刷には必要ない機能なので、設定を見直すことでカラーインクの消費を抑えられる可能性があります。
黒しか印刷していないのに、カラーインクが減る理由その③ カラーインクが切れると印刷自体ができない場合も

一部のインクジェットプリンターでは、どれか1色のインクがなくなると印刷全体が停止する設計になっていることがあります。これはノズルの保護やインクの乾燥を防ぐためで、意図的にそう設計されているのです。
プリンターのノズル(噴射口)は、インクによって常に潤った状態が保たれており、乾燥すると目詰まりや焼き付きなどのトラブルが発生しやすくなります。そのため、カラーインクのカートリッジが完全に空になっていると、プリンターはあえて印刷を中止するようになっています。
また、プリンターの多くは印刷以外の動作、たとえば初期化・セルフメンテナンス・テスト印刷などでもインクを循環させる仕組みになっており、これらの処理にはすべての色のインクが関わっています。つまり、印刷する予定がなくても、内部動作のためにインクが必要なのです。
さらに厄介なのが、「黒インクのみで印刷」設定にしていたとしても、機種によっては一部カラーインクを微量に使用するケースがあるという点です。これもノズルの保護や色のバランス維持のためで、完全に黒だけで印刷するには制限があることを理解しておく必要があります。
インクを少しでも無駄にしないための対策とは?

では、どうすればカラーインクの無駄な消費を抑えることができるのでしょうか?以下の3つの方法を試してみましょう。
黒インクのみで印刷する設定に変更する
プリンターの印刷設定を「グレースケール印刷」「黒インクのみ使用」などに変更することで、カラーインクの消費を減らすことができます。
これは印刷時のダイアログ画面や、プリンタードライバの設定メニューから変更できます。特に「高品質」や「自動モード」になっているとリッチブラックが使われる可能性があるので、「標準」「スピード重視」などに変更するのも効果的です。
※プリンターのメーカーや機種によって名称や場所が異なるため、取扱説明書や公式サイトで確認してみましょう。
モノクロ専用プリンターに乗り換える
もし普段から白黒の書類印刷しかしないのであれば、モノクロレーザープリンターへの買い替えも検討する価値があります。
レーザープリンターはインクの乾燥や詰まりの心配も少なく、1枚あたりの印刷コストもインクジェットより安価です。印刷スピードも速いため、在宅ワークやビジネスでの使用にもおすすめです。
互換インクカートリッジを活用する
どうしてもカラーインクが必要な場合は、純正ではなく互換インクやリサイクルインクを使うことでコストを抑えることができます。
互換インクってなに?
互換インクとは、プリンターメーカーではないメーカーが製造したインクのこと。
一般的に、純正インクよりも互換インクの方が安い価格で販売されています。その理由は、プリンターメーカーはプリンター開発にかかる開発費を、インクの販売で回収しているため高くなると言われていますが、互換インクはそのようなことがないために安価に製造、販売ができます。
参考記事 >互換インクはなぜ安い?特徴や純正品との違いをわかりやすく解説
互換インクの品質は?
現在の互換インクは製造技術が大幅に進歩し、印刷時の発色の色味や耐光性なども大幅に改善しています。
特にインクチップスのインクは、安いだけではなく品質や顧客満足に関する規格である「ISO 9001」、環境に関する規格である「ISO 14000」の両方を取得している工場にのみ委託生産の発注を行っています。インクのチップスでは品質を第一に考え、安心して商品をお使いいただけるよう、全てのスタッフが常に品質の維持・向上に取り組んでいます。
参考記事 >インクのチップスの互換インクがおすすめな5つの理由
黒しか印刷してないのに、プリンターのカラーインクが減る理由と対策 まとめ
黒だけ印刷しているつもりでも、実はさまざまな場面でカラーインクは消費されています。その理由を理解することで、無駄な出費を抑える工夫もできるようになります。
インク代を節約するには、日々のちょっとした工夫とプリンターへの理解が大切です。印刷の目的や頻度に応じてプリンターや設定を最適化して、賢く・ムダなく使いこなしましょう!