プリンターのインクが薄い、かすれる時の対処方法 - インクのチップス本店

プリンターのインクが薄い、かすれる時の対処方法

こんにちは。インクペディア編集部です。
印刷していてインクが「薄い」「かすれる」とお客様からお問い合わせいただくことがあります。

本日は、インクが「薄い」「かすれる」時の理由と対処法について詳しくご紹介したいと思います。

ケース1:テープを取っていない

インクが薄い、かすれる原因で1番多いケースです。

純正・互換品・再生品問わず商品として出荷される際、必ず「空気穴」をふさいでいます。これは保管・出荷時のインク漏れ防止のためです。
「空気穴」には重要な役割があり、インクをプリンターに装着した際、空気穴から空気を取り込むことでインクの流動性を高め、印刷することができます。

このテープを取らずにプリンターにインクを装着した場合は、インクがうまく発射されず薄くなったり、画像に白スジが発生したりします。

お問い合わせでお客様と実際にお話していると「あ!テープを取るのを忘れているね!」となるケースが、実は結構多いです。

テープをつけたままにしておくと、インクのヘッドを傷めてしまうので必ず取り外して使用してください。

ケース2:ヘッドが詰まっている・汚れている

こちらについては「薄い」もありますが、「スジ」が発生し、印刷に「かすれ」となって現れます。

インクがうまくヘッドから発射されず、色合いの変化にもつながってきます。

このような現象が発生したときは迷わず「ヘッドクリーニング」を行ってください。
しばらくインクジェットプリンターを使わないケース、たとえば年末に年賀状を印刷して以来プリンターを使用していなかった場合にこの現象が発生しやすくなりますので、定期的なヘッドクリーニングをおすすめします。定期的にメンテナンスしていただければプリンターを長く使用することができます。

放置期間があまりにも長い場合は、ヘッドにインクがこびりつき噴射口を覆ってしまっている可能性もあります。この場合はいくらヘッドクリーニングをしても解決しないことがあります。ヘッドクリーニングをしても解決しない場合は、新しいプリンターをご購入される前に「洗浄カートリッジ」でのヘッドクリーニングをぜひお試しください。

洗浄カートリッジ、インクの目詰まりについて詳しくはこちら:プリンターインクの目詰まり解消法!目詰まりの原因と解消法を徹底解説!

インクのチップスでは、「洗浄カートリッジ」を好評販売中です。

ケース3:インクカートリッジにインクがない(インク残量不足)

詰め替えインクなどはインク残量を検知するチップの機能が失われています。
例:インク型番 BC-310/ BC-311/BC-340/BC-341/BC-345/BC-346/BC-360/BC-361等

これらに関してはICチップでインク残量が読めないため、白抜けになったり、薄くなってきた段階で「交換のサイン」と考えていただければと思います。

そもそも互換品と純正品は使っているインクが違う

そもそもの話ですが、純正と互換品では使っているインクが異なります。

お客様から「純正品から互換品に変えたから、インクが薄くなった?」または「純正より濃いから気に入っている!」といったお言葉をいただくことがあります。

初めにご紹介したインクを正しく使っていない場合を除いて、これは実際にその通りです!
もっというと純正品は「顔料」インクで互換品は「染料」インクという場合もあり、インクとしての括りは一緒でも素材が違う場合もあります。

「顔料」「染料」について詳しくはこちら:染料インクと顔料インクの違いって何?プリンターを買う前に知っておきたいポイント

そのため、色の濃淡を純正品と互換品で比べた場合、必ず違いは発生します。

ただ、インクのチップスでは極力純正品と近い基準で「インク」を選定してお客様にお届けしております。

開発時点で、以下のように純正品と互換品で「正常印刷」のテストを実施し、濃度を測定しています。それを工場と掘り下げていき商品化しています。

エプソンのインクジェットプリンター「EW-452A」を使って調査した事例をご案内します。
使用インクは、MUG(マグカップ)シリーズです。

濃度測定器を使用し、濃度を検出していきます。
(日本国内インクのチップスでの検査)

MUGのインクの測定結果は以下の通りです。

(単位/D)

  ブラック
(純正)
ブラック
(互換)
シアン
(純正)
シアン
(互換)
マゼンタ
(純正)
マゼンタ
(互換)
イエロー
(純正)
イエロー
(互換)
2023/5/1 1.11 0.99 0.46 0.48 0.70 0.74 0.95 0.95

 

濃度測定器を使って数値化したものです。
ブラックに関しては、純正品に対して互換品は少し薄く、シアン・マゼンタは互換品の方が同じ条件では濃く印刷され、イエローは同等という結果になりました。
インクのチップスで、いま手に入れることのできるインクでは、この仕様が一番純正に近いため上記の通り採用しています。

正常印刷で濃淡の違いにどうしてもご納得いただけない場合や、とにかく印刷品質にこだわるという方は、申し訳ありませんが、純正の使用をおすすめします。

まとめ

インクが「薄い」「かすれる」場合の理由と対処法、注意点についてご紹介しました。

もちろんプリンターヘッドも消耗品ですので、経年劣化で傷んできます。
インクがかすれたり、薄い状態で印刷を続けるとさらにヘッドに異常をきたしますので
こういった現象が出た場合は、まずはケース1~3の3点をお試しいただけたらと思います。

インクのチップスでは、プリンターに関してどこよりも分かりやすい情報と、リーズナブルなプリンター消耗品で少しでもお役に立てればと思っております。
今後もインクのチップスをよろしくお願いいたします。

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