印刷をしたら、なんだか色がくすんで見える。文字がかすれて読みにくい。そんな経験ありませんか?
プリンターや複合機の「画質が悪い」と感じたとき、多くの人は「もうプリンター古いのかな」と思ってしまうかもしれませんが、実は設定や紙の選び方を少し変えるだけで、きれいに印刷できることも多いんです。
この記事では、印刷が粗く見える原因と、すぐにできる改善方法を、わかりやすく紹介します。
原因は1つじゃない!「印刷したら画質が悪い」のはどこに問題がある?

印刷の仕上がりがイマイチなときは、主に4つの原因が考えられます。それは「プリンター本体」「用紙」「印刷データ」「印刷設定」です。
まずは、どこに問題がありそうか確認してみましょう。
用紙の種類が合っていない
普通紙に写真や色の濃いデータを印刷すると、インクがにじみやすく発色が悪くなります。
用紙の質や種類が印刷結果に大きく影響するため、データに合った紙を選ぶことが重要です。
印刷設定が最適でない
印刷モードが「標準」や「草稿モード(印刷モードの速いや、ドラフト、高速モードの場合)」になっていると、インク量が少なく色が薄く見えます。
印刷品質の設定がどうなっているかを一度確認してみましょう。
データの解像度が低い
スマホで撮った写真やSNS経由の画像は、画面上ではきれいでも印刷には向かないことがあります。
印刷に適した解像度はおよそ300dpi以上が目安です。
プリンターの種類や性能の違い
インクジェットタイプは写真に強く、レーザータイプは文字や線に強いなど、得意分野が異なります。
用途に合わないプリンターを使うと、どんなに設定を変えても限界があります。
印刷をきれいにするコツ

画質を良くするためのポイントは難しくありません。
「設定」「用紙」「データ」を少し工夫するだけで、印刷の仕上がりが変わります。
印刷設定を見直そう
プリンターの設定画面を開き、「印刷品質」「モード」「色の濃さ」を確認しましょう。
「標準」から「きれい」または「高画質」に変更するだけで、色や文字の鮮明さが変わります。
用紙を変えてみよう
写真を印刷するなら光沢紙、文字中心の資料なら厚手で白色度の高い普通紙を選ぶと仕上がりが良くなります。
紙の種類によって、インクののり方や発色が大きく変わるので、適切な紙を選びましょう。
画像データを補正しよう
写真が暗い、全体が沈んで見えるときは、写真編集ソフトやスマホの編集機能を使って、明るさ・コントラスト・シャープネスを少し調整してみましょう。
また、元の画像データサイズに余裕がある場合は、解像度を300dpi程度に設定すると、印刷時により滑らかで鮮明に仕上がります。
ただし、元画像のサイズ(ピクセル数)が小さい場合は、解像度を上げすぎると画像が縮小されて小さく印刷されることがあるので注意してください。
複合機でコピーが「ぼやける」ときの対処法

オフィスで複合機を使ったときに「コピーが薄い」「ザラついて見える」と感じることはありませんか? それは、原稿モードの設定が合っていないせいかもしれません。
コピー機には「文字」「写真」「文字+写真」などのモードがあります。 印刷する内容に合わせて選ぶだけで、仕上がりが見違えることがあります。
また、原稿ガラスの汚れも意外な落とし穴です。 ホコリや指紋がついていると、ぼやけの原因になりますので、ホコリなどが付いている場合は柔らかい布で軽く拭きましょう。
それでも直らないときは、「濃度」や「コントラスト」を少し上げてみましょう。 線がはっきりし、全体がくっきり見えるようになります。
それでも改善しないときは?

設定も用紙も見直したのに直らない場合は、プリンター本体のメンテナンスが必要かもしれません。 長く使っていると、印刷ヘッドが汚れていたり、インクが詰まっていたりします。
プリンターのメニューにある「ノズルチェック」や「ヘッドクリーニング」を実行してみましょう。
また、ドライバーが古い場合も注意が必要です。 メーカー公式サイトから最新のドライバーを入れ直すと、設定が正しく反映されるようになることがあります。
参考記事>プリンターのヘッドクリーニングとは?効果・方法を解説
参考記事>「文字が薄い」「罫線がずれる」。それ、「ヘッド位置調整」でなおるかも!
よくある質問(Q&A)
Q1. プリンターで写真を印刷すると色が暗くなるのはなぜ?
A. 画面で見た色と紙に印刷した色は、光の表現方法が違うために見え方が変わります。
また、印刷設定が「標準」や「草稿モード」になっている場合、インクの量が少なくなり暗く見えることも。
「きれい」や「高画質」モードに切り替えて、明るめに補正した画像を使うと改善されます。
Q2. 普通紙と写真用紙ではそんなに違うの?
A. はい、印象が大きく変わります。
普通紙はインクが紙に染み込むので発色が淡くなりやすく、写真のような鮮やかさは出にくいです。
写真やイラストをきれいに印刷したい場合は、光沢紙や半光沢紙などの写真専用用紙を使うのがおすすめです。
Q3. 300dpiってどういう意味?設定しないといけないの?
A. 「dpi(ドット・パー・インチ)」は、1インチの中にどれだけの点を印刷するかを示す数値です。
数値が高いほど細かく印刷されるので、写真やイラストをきれいに出したい場合は300dpi前後が目安です。
ただし、元の画像サイズが小さい場合は、無理にdpiを上げると画像が小さく印刷されることがあるので注意しましょう。
Q4. コピーを取るといつも薄くなるのはどうすればいい?
A. 原稿モードが「文字」になっていると、写真や色のある部分が薄く出ることがあります。
「写真」または「文字+写真」モードに切り替えると、濃度や階調が改善されることが多いです。
それでも薄い場合は、複合機の「濃度設定」を上げるか、「ヘッドクリーニング」を試してみてください。
Q5. 色々試して直らない場合は買い替えたほうがいい?
A. 設定や用紙、インクの交換、ヘッドクリーニングを行っても改善しない場合は、プリントヘッドの劣化が考えられます。
特に長年使用している機種は、部品の摩耗によって画質が安定しにくくなります。
印刷枚数が多い方や、写真品質を重視する方は、新しい機種への買い替えを検討しても良いでしょう。
まとめ
「プリンターの画質が悪い」と感じたとき、まずは設定・用紙・データの3つを順に見直してみましょう。
写真を印刷するなら「光沢紙+高画質モード」、資料なら「標準設定+厚手の普通紙」。
このように、印刷する目的に合わせて設定を変えるだけで、仕上がりはぐっと良くなりますので、ぜひ実践してみてくださいね。


 
                               
                               
                               
                              